コラム

今月のコラム

2022年11月号

歯科医院経営を考える(539)
~ディープステート~

デンタル・マネジメント
コンサルティング


稲岡 勲

 アメリカには日本の金融政策の中心となる日本銀行のような国立の銀行はなく、アメリカの金融政策の中心になる中央銀行に当たる組織は、FRB(連邦準備理事会)と呼ばれ、一応連邦議会の下にある政府機関だが、予算の割り当てや人事の干渉を受けず、ドル紙幣の発行等を行い、実際の中央銀行業務を行っているのは、その下部組織の地区連邦準備銀行であり民間の組織である。従って国が資金を借り入れた場合は、FRBに利息を支払う必要があり、我々には考えられない経済の仕組みである。またFRBが開く金融政策の最高意思決定機関に連邦公開市場委員会(FOMC)があり、FRBの理事7名と地区ごとの連邦準備銀行の(FRB)総裁5名で構成されているが、アメリカの金融政策やFFレートの金利誘導目標も担っているとされており、全てが民間銀行によって行われている。こうした民間主導の金融組織に反発し逆らったのが第35代ケネディ大統領だったと言われており、政府発行の紙幣を作り発行させたが、そのことが暗殺につながったと言われている。(結局暗殺された理由や犯人は未だに解明されず、その後ジョンソン大統領によって政府発行の紙幣は廃止された)またアメリカの外交政策決定に著しい影響を持つと言われている外交問題評議会(CFR)もアメリカの超党派の組織であり、こうした組織にはイギリス発祥のユダヤ系ロスチャイルドやアメリカで石油精製により巨額の利益を得て勢力を伸ばしたロックフェラー等の巨大資本の影響が極めて強く働く世界になっている。当初アメリカが独立戦争に勝利し、イギリスから独立した当初は完全に民族資本の自立した経済であったが、ロスチャイルドの代理人と言われたエドワード・マンデル・ハウス(歴代大統領の顧問を務めた)によってグローバリズムに完全に組み込まれてしまったと言われている。ディープステートとは、「影の政府」とも呼ばれ歴代政府の役人には、CFR出身の役人が多いことでも知られているが、トランプ政権ではほぼいなかったと言われている。アメリカはこうしたグローバリズムの影響下にあると言われているが、アメリカに限らず、WHO等の国際機関もこうした傾向が明確になりつつある。

 

(つづく)

 

〔タマヰニュース2022年11月号より転載〕