コラム

今月のコラム

2015年12月号

歯科医院経営を考える(459)
~歯科医院の職種別給与額~

デンタル・マネジメント
コンサルティング


稲岡 勲

 現在日本の経済は足踏み状態が続いているが、雇用関係だけは好転して人手不足が著しい状況にある。特に歯科医院のスタッフの例では、衛生士の確保が極めて難しい状況になっている。そのような状況を背景にして、衛生士給与の対前年比が比較的高い値になっている。表は今年11月に公表された中医協の調査による職種別給与表に少し手を加えた平成26年の職種別給与と賞与である。比較し易いように年間の給与額を12で割って月平均の金額を出している。

 

右端の欄は対前年比である。個人の技工士、法人の衛生士の給与の伸びが大きい。国は衛生士の数を減らそうとしているという話を聞く。歯科医師の直接管理の下でなくても衛生士業務ができるようになったが、そうした規制の緩和がより一層衛生士の給与ベースの引き上げにつながっていくのではないか。それはまた介護施設や病院に就職する歯科衛生士が増えることによる給与ベースの上昇も気になるところである。

 

(つづく))

 

〔タマヰニュース2015年12月号より転載〕